ぽわん。 突然、地図が青く光った。 「えっ?」 なに? 地図が発光するわけ、ないよな。 後から、誰かが明かりを差し出してくれたのか? こんな、忍装束の、明らかに怪しいあたしに? 人気も建物も全然ない、こんなところで? 「ま、まさか……」 冷や汗が、だらだらと流れる。 勇気を振り絞り、背後をゆっくりと振り返ると、そこにあったのは…… 「ぎ、ぎゃああぁぁぁあ!!!!」 ふわりふわりと浮かぶ、 狐火…… 別名、火の玉、だった。