「あぁ、そうかいっ!
一人でのたれ死にしたって、知らないからなっ!」



あたしが速度をゆるめると。


沖田はあっと言う間に距離をつけ……林の中に、姿を消してしまった。



「んだよ、バーカバーカ!」



もう知らない。手助けなんかしてやらないいから。


よし、一番隊のところに戻ろう。


くるりと踵を返し、あたしが見たのは……全然知らない景色だった。


闇に黒く染まる川と、木、木、木……。



「あれぇ……?」



いつのまにか、街から結構離れてしまったみたい。


やば……。



「……ち、地図があるもんね~……」



大丈夫、帰れる、帰れる。


自分に暗示をかけながら、急に冷たく感じる秋風の中で、地図を広げる。


頼りは、月の光だけ。


目をこらしていたら……