幕末オオカミ



なのにあたしったら、沖田を責めちゃった。
悪いことした……


「だ、大丈夫……」


「!バカ……っ」



涙をふいて、羽織から顔を出した。


しかしそれは、沖田にとって誤算だったようで……


あたしの目の前にしゃがみこんだ沖田は、真っ赤な顔を、していた。


「……沖田……?」



沖田は視線をそらし、立ち上がった。


もしかして、この羽織……


あたしの乳を隠すためだけじゃなくて、自分の赤面を隠すために、貸してくれたわけ?



「あの……」


「忘れろ。俺も忘れる」


「沖田……」


「じゃ、ないだろ」


「兄上……恥ずかしいのは、あたしの方なんですけど……」


「だから、謝っただろ!」