にこにことして、近藤局長が続ける。


「彼は、原田左之助(ハラダ・サノスケ)。
宝蔵院流(ホウゾウインリュウ)の槍遣いだ」


「ちなみに独身。
一人寝が寂しい夜は、いつでもつきあうぜ」


原田先生は、そう言ってガハハと笑った。


さっきの沖田の話、聞いてたのか?
あたし、男嫌い設定なんだけど。


ちょっと、空気読めないのか、何も気にしない人なのか……


とにかくあたしは、愛想笑いで返しておいた。


「そして彼が、永倉新八(ナガクラ・シンパチ)くん。
神道無念流(シントウムネンリュウ)、免許皆伝」


また免許皆伝!さすが、幹部……


紹介された永倉先生は、おもむろにあたしの前に立ち……


「よろしく、楓!
まずお互いの事をよく知ろう!」


「ギャー!」


突然、あたしを抱きしめた。