「楓っ、楓!!返事しろ、楓!!」 細くなっていく息。 怒鳴ろうが、頬を叩こうが、楓は起きない。 俺が……楓を、殺しちまったのか……? 「楓、楓、楓……!!」 その名前を連呼しているうち、視界がぼやけてきた。 頬を、温かいものが流れる。 「っか、やろ……」 その手から、ころりと苦無が転がって落ちる。 その瞬間、何かが弾けた。 「ああああああああああああああああっ!!」