彼は藤堂先生とは違って、真っ直ぐな髪を短く切っている。
その先は、天に向かってツンツンと伸びていた。
タレ目で鼻の高い美丈夫。
口角のあがった口は、にやにやと笑っていた。
「おもしれー妹じゃん。
いいんじゃねーの、土方さん。
試しに何ヶ月か置いてやればー?」
「新八……」
土方がにらむけど、彼は気にしてない様子。
「永倉くんは賛成だな。
よし、他に賛成のものは挙手!」
近藤先生の声に、沖田と土方以外の全員が手を上げた。
「多数決!はい、けってーい!
よろしくな、楓くん!!」
近藤先生は嬉しそうに、あたしの手を両手でにぎった。
「はいっ!!」
その横で、まさかこんなに賛成多数だとは思わなかった土方が、ケッと悪態をつく。
なんだ、幹部ったって、結構明るいいい人達じゃん。
うまくやっていけそうな気がする!



