幕末オオカミ



……総司が、死ぬ。



そんなの、想像したこともなかった。



総司は武士だもの。



いつ死んだって、おかしくない。



けど、どこかで。



こんな最強の剣士が死ぬなんてありえないと信じていた、自分がいる。



もしかしてそれは、ただの願いだったのかもしれないけど──。



あたしは、何の覚悟もできてなかった。



いざ目の前にその影が訪れたら。



ほら、泣く事しかできない……。