幕末オオカミ



近藤局長は苦笑して首を横に振る。


「楓くん、私は君に総司の欲を受けろと言っているんじゃない。

忍の技を持った君なら、総司を止められると思うから頼んでるんだ」


「止める……」


「そう。

総司が我を失い、町人を襲いそうになった時、まず君が、その可愛らしい容姿で、総司をひきつける」


「か、可愛らしい……?」


ほ、ほんと?
あたし可愛い?


「君に総司が尻尾を振ったところを、忍術でガツンとやってくれ。

心の準備さえあれば、できるだろう?」