激怒するちー君に白夜は、笑うだけ。
「本当に響子ちゃんを大事にする奴等が多くて疲れてしまうじゃないか」
やれやれと言った風に肩を竦める白夜。本当にそう思っているのかは分からない。
白夜は嘘の塊みたいだしィ。
―――ああ！ちー君もそうだァ。
ちー君も白夜も何処と無く似てるんだよォ。
似た者同士は引かれ合うってやつ！ちー君に言ったら殴られそうだから言わないけど！
首を竦めた白夜は、ふと手を口元に添える。
歪んだ笑みを隠すために。
堪えきれないんだろう、愉快すぎるこの現状が。
「そんなに大事なら
――――傷つけなければ良かったじゃないか」
「――ッ」
威圧するように鋭い目が更に白夜を、刺激する。
煽るのは、きっと、ちー君に睨み付けられるのが心地良いんだろう。
ヤバーイ。このままじゃ絶対ヤバイよねェ？
でも僕は止めなーい。僕も夏彦の片割れだけあって危ない橋は渡らないんだァ。仲裁とか絶対嫌ァ！最近灸を据えられたばっかだから双子君がまた怒るもんね〜。
あ〜あ。他校で乱闘騒ぎとか勘弁してよ？
ただ白夜がちー君に会いたいって言うから暇潰しに着いてきたのに。
