〔HARUHI SIDE〕




グサッ

グサッ

グサッグサッ

グサッグサッグサッ

グサッグサッ…










「……ちょっとォー」





僕のニュータイプのナイフを見るからに怪しい男が何度も木に突き刺す。行動が摩訶不思議なのはいつものこと。





「怪しいとは何だ!私の何処が怪しい!全くの貴公子じゃないか!うふふふふ!そう!薔薇が似合う貴公子とは私の事さ!」





黒と白のリバーシブルで出来たような男が心底侵害だと言いたげにナイフを投げてきた。



っわ!なんで急に投げるのォ!?白夜なんかガードレールに突っ込んでしまえ!



て言うかァ薔薇は薔薇でも黒薔薇でしょ?貴公子なんて程遠いしィ。


慌ててナイフを指で挟み受け止めた僕の反射神経は片割れ以上。





「春陽。さっきから声に出てる」





ちー君が投げ遣りな態度でそう言ってきた。



その言葉聞くの何回目だろォ?






「ふう。仕方ないさ。春陽はまだお子ちゃまなのさ、ちー君。多目に見てやってくれないかい?死ねなんて言われても私は何も動じはしないさ!」

「シね」





まじウザイよコイツ。



白夜が溜め息を付きながら僕を可哀想な目で見てきた。ちー君の肩に手を置―――――あ。払われた。