牙龍−元姫−



「うがー!どんなもんじゃいオラア!タチバナナ様に掛かればこんなもんじゃー!牛が嘗めとったらイカンぜよ!やはははは!」

「あ、あ、姉御おお!」

「さ、流石です!」

「男の中の男っす!」

「姉御のゴジラ説は本当だったのか…!」





もはや人間業ではない。角を持ち牛と力比べ。押されながらも踏ん張り牛を止めている寿々ちゃん。牙龍の面々は歓喜の声を上げている。



その光景に応援している3Cからも激しい歓喜の声。



他のクラスの生徒は固まっていた。


そしてこの状況を逃さないのは、やはり空。



意外と冴えている彼は逃走経路から外れ、ユーターンすると彼女のほうへ駆け寄る。





「良くやった寿々!そのまま耐えろ!」





空は手に持っていた針を風船目掛けて走りながら投げると



――――――――パァーン!
音が校庭に鳴り響いた。



風船の割れる音がピストルの音が、ほぼ同時に。



その音を終止符にC組の得点加算のアナウンスが流れると、C組からは燃え上がるような歓喜の雄叫び。









―――――あまりに奮闘するC組に唖然とするしかなかった。