「――――か、戒吏!あれ見て!」
「あ?どれだよ」
「あれだよ、あれ!寿々ちゃんと空!」
顔を青くさせて叫ぶ私の指先を辿る戒吏。
わたしは見覚えのある2人を見つけてしまい血の気が引いた。
――――――「いぎゃああああ!無理無理!何で牛!?闘牛場じゃねえぞココはァ!もっとマシなの無かったの!?ゴキブリとか!新聞紙で瞬殺してやるのにぃ!あとドラゴンとか!あ。でもドラゴンは羽があるから飛んじゃう!
いやはやそれは困る。アタシも空を舞う天使にならなきゃイケなくなる!そのまま未確認飛行物体として捕獲されたらどうしよう…。かなりリスクが高い。どう思う?空たん」
「知らねえよ!つーかお前なんで息切れてねえんだよ!化け物か!」
「ふはははははは!聖地を又に駆けるタチバナナとは我の事!何のこれしき苦でも何でもないわ!何たってディスペンダ様の左腕!」
「なら寿々さんが行って下さいよ!」
「そうっすよ!」
「早く……ぎゃあ!来た!」
「【キャー☆ヘ(≧▽≦ヘ)お牛さんと鬼ごっこなうううう↑】」
「なに携帯弄ってんだよ!そんな余裕あるなら生け贄になれ!つか誰だよその口調!?ウゼエ!だいたい日常で牛と鬼ごっこしてたら可笑しいだろ!?しかもハイテンション!」
「うわ!携帯覗き見とかえげつない!これはネットだからいいの!××サイトではブリッコ風美少女設定だから!」
「はい闇サイト決定!」
騒ぎながら逃げ回る2人はかなり目立っていた。それにしても空が投げやりすぎる。
空と寿々ちゃんと一緒に牛から逃げるあの塊はC組。見慣れた牙龍の面々が揃っていた。

