彼女を思い出して笑みを浮かべると、りっちゃんは疲れたように言う。





「…大物だね」

「響子さんが?」

「…違う、アンタが」





なんで私?



その問いには再度聞いても教えてくれなかった。





【E組の生徒は―――】




アナウンスが再び流れた。相変わらずまるで機械のように単調な声。



そしてやっぱり思う。
A組が良かった、と。



そしてやっぱり思う。
今すぐ帰りたい、と。



もうじき始まる神無際。



やはり毎年この時期になると憂鬱になるのは私だけではないと思う。


そして決して叶わないような願い事をするのも毎年の事だったりする。



―――――――――今年はクオリティーが低めでありますように。