寿々ちゃんと倉庫に入ると、私の名前を叫んだ牙龍の皆。
数秒間固まったと思えば、一斉に土下座して謝罪の意を述べ始めた。
泣きながらも謝罪してくれるのは嬉しい。でも泣きすぎて何を言ってるのか分からない。
それに皆一斉に話すから誰が何を言ってるのか聞き取れない。
そんななか、私は立ち竦む。
本当に摩訶不思議な光景だよ。
全員を代表してか緑色に髪を染めた不良が私に躊躇いながらも近寄り、地面に額を付けた。
「すみませんでした響子さん!」
「うん。いいよ?」
『ええ!そんなあっさり!?』
許すよ。許すから土下座は止めてほしい。私の願いはただそれだけ。
しかし皆はあっさりしすぎた私に不満と驚きからか声を荒げた。

