牙龍−元姫−




空に少し香を据えるかと思った、その時。





「行くか」





ガチャンとロボットらしきものを放り投げ、戒吏が言った。





「パフェ!俺はパフェ食いてえ!あのデラックスジャンボパフェにチャレンジしようぜ!」

「却下」

「何でだよ!?」





今回は戒吏が正しいよ。どうしてご飯食べるのにパフェ?明らかにチョイス可笑しいから。却下されて当然だよ。因みに僕はパエリアが食べたいな。









――――――いま何時なんだろ?そう思い、掛け時計を見る。



ずっと空の課題手伝ってたから時間を把握していない。



まだ、10時か。



この場合って“もう”10時なのかな?時間って経つの早いな〜。結構空も集中してたんだ…。その割には進んでないけど。








「却下」

「〜〜ッ何だよもう!なら戒吏は何処がいいんだよ!俺はパフェがあれば何処でもいい!」

「近くのファミレスでいいんじゃない?」





空と戒吏が何処に行くかで言い争っている中へ割って入った。仲裁に入らないと永遠と続いてそうだしね。ほぼ空が一方的にだけど。



店を挙げては悉く戒吏に却下されている。多分戒吏は気分で否定しているだけだと思うけど。