「メカ好きだけど何方かと言えば………からくり寄り、かな?」





悩んだ末に女の子に間違われそうな空の顔を見ながら言った。





「ああ!確かに!」

「造るより戒吏は“知る”ことに執着があるからね」





戒吏は昔から、変だった。



物事の詳細を知らないと気味が悪くてしょうがないという性質を持っていた。暇さえあれば機械を弄りをしていた記憶がある。



だからなのかもしれない、昔から隣で機械音を聞いているから気に触らないのは。



所謂慣れ(イヤな慣れだよ全く)



メカ好きは今でも変わらない。バイクも人一倍手入れしている。スキなモノは爆音。意外と云えば意外。でも“寿戒吏”を知れば、そこまで意外でもない。



子供の頃はリモコンを解体したりしたりテレビを解体しようとしては破壊していた。



見るも無惨な姿になったモノを見ていつも僕は疲れ果てた顔をしていたらしい。





「庵って戒吏のこと詳しいよな!やっぱり幼なじみだからか?」

「振り回されてたけどね」





可愛い幼なじみなんて生易しいもんじゃない。昔から戒吏には振り回されっぱなしだった。



だけど戒吏から離れようとはこれっぽっちも思わなかった。今もこれからも多分、否、きっと――――――僕は戒吏から離れることはないと思うよ。



でも戒吏と出逢った辺りから胃薬を持ち始めた気もする。胃薬を処方されてどれぐらい経つか。絶対ストレスと疲労からだ。(今も所持中だけど。)



だって戒吏とか遼とか蒼とか空とか遼とか遼とか遼のせいで僕の胃がキリキリするようになった。