空を宥める為に肩に手を乗せる。世話が焼ける野良猫みたいだよね。(なら僕は餌をやる聖人君子とか?)
「空落ち着いて、プリントやらないの?」
一旦たまに掛ける度入り眼鏡を外しながら言う。
長時間使っていた目を休ませようと思った。空にはプリントをやるように勧めるけど遣らないと分かっているから。
もはや空に課題を終らす気は皆無。なので眼鏡をずっと掛けていて疲れたから休憩の為に外す。
「やるよ!」
「なら早くやれ」
「うっせえよ!分かってんだよ!大体戒吏だって授業出てねえのに、何で課題ねえんだよ!!」
自棄にプリントをすると言った空に、態とらしく急かす戒吏。
戒吏は空の方すら見てもいないけど。
「戒吏は成績がいいからだよ」
「えこ贔屓じゃん!」
「実力だよ。空は成績悪いから課題出されても仕方ないよ」
自分だけが課題を出されてるのが気にくわないのか不貞腐れる。
僕を睨むのは止めてほしい、空の課題に付き合わされている被害者なんだからね?
でも空は本当に成績良くないから課題を出されるのは妥当だと思うよ。戒吏も、頻繁にサボるけどその分の点数は取ってるしね。

