牙龍−元姫−



「庵はコーラ買いに行ったぜ」

「あと緑茶も!」

「オメエらにパシられてな〜。庵くんが可哀想じゃねえか」



そういう割には顔が笑ってるぜ蒼衣。パシられてるって飲み物買いに行ってんのか。俺にもオレンジ買ってきてくれねえかな〜?



「ついでに空のも買ってくるんじゃね〜の?」



蒼衣が俺の心中を読んだのか煙草を吸いながら言う。


…………つうか、煙草吸ってんだ


何気無く眼に止まった。今まで気にも止めかったことなのに。






「お前ら授業はどうした」



確かに3限目の終わりると同時に廊下を出た。そして廊下を歩いている途中にチャイムが鳴ったから今は4限目の最中。



「サボりだサボり。かったりい授業なんてやってられっか」

「頭悪いのに…」

「っんだと!?俺様が馬鹿だと言いたいのかよ!そんな哀れみな瞳向けてんじゃねえよ!」



実際そうだろ。


思わず言いかけた言葉を呑み込み。遼太に哀れみの視線を投げる寿々は冗談ではなく本音だ。


マジで成績悪いし今回は寿々の正論に一票だな。三年に上がるのもギリだったのに。