牙龍−元姫−






牙龍なんてどうでもいい。眼中にないんだから。




そうアピールしなきゃ私の弱味と弱味の隙間から入ってこられる。それじゃあ困るの。誰かに頼りたいわけでもないし慰めも同情もいらない。







私は1人でいい。




だから私は牙龍なんて

"どうでもいいの"











でも戒吏と話す機会がくるんて思わなかった…


と横目で戒吏を見るが俯いていて何を考えているのか分からない。




“いつか”そんな日が来れば、と思ったけど、そのいつかが今日だとは思ってもみなかった。



五年後、
十年後、
端はもっともっと先かと思っていた……



でもいまは都合がいいと思った。戒吏と話す機会が作れたなら、私は言いたい事があったから。