牙龍−元姫−





皆が張ったレッテル。
私が張られたレッテル。

最後まで真っ当してあげるよ。だから皆は私を裏切り者として、見ればいいんだよ

今さら深く考えなくていいよ。私も考えたくない。










私は嫌な女だから…


戒吏が言う“アイツ”


“アイツ”を優先して物事を捉えている戒吏。


そんな戒吏を見て私は憎悪の対象として見てしまっているんだ――――――――――橘さんを。







私は昔から負の感情を表には出さない。弱味や感情を晒け出すのも好きじゃない。


でも里桜がよく使う言葉を借りるなら…


"ムカつく"


―――――――‥イラッときたのかもしれない。


いままで喜怒哀楽の〈怒〉はあまり表に出すことはなかった。


〈怒〉は物事を順序よく運べないから。不都合なことが多すぎる。それに冷静さに欠ける。








でも今の私は完璧に――――――――――‥‥






「まぁ。総長として精々大切なものを守れるように頑張って」




我を忘れた嫌な女だね。


怒が半分、哀が半分。


どちらも戒吏に対してかもしれない。私のことを見てくれない戒吏への怒と哀。嫌みを言う今の私は何もかも矛盾だらけ。