「ハァ…ハァ……」 なんで入らないんだ? 汗をTシャツで拭いて、またボールをドリブルする。 「お、颯じゃん」 不意に名前を呼ばれて、ドリブルをやめて振り向く。 「レンレン」 レンレンはダンクが得意で一番人気の先輩。 大人っぽいのにレンレンって呼ばれてる。 「何でダンクにこだわるんだ?」 「…」 「ん?」 面白そうに聞いてくるレンレンに多少苛つきながらも、 「好きなヤツが…カッコいいって言うから…」 その理由を聞いた瞬間爆笑するレンレンを思い切り睨んだ。