キミの前に夕焼け




「桜華、行ってきなよ!」


桃の言葉に、俯いていた顔を上げた。



「好きなんでしょ?言ってくればいいじゃん!」



「で、も…」



でも、何?


逃げたいだけ…。




ガタッと立ち上がって、店の外に走った。



桃は口パクでガンバレ、って言ってくれる。