神様修行はじめます!

「・・・それはなんでしょう?」

おばあ様が不思議そうに聞いてきた。


「履歴書ですっ」

「・・・え?」

「履歴書、書いてきました!」

「履・・・・・」


し――――――ん・・・・・


二人と一匹に絶句されてしまった。

道場を沈黙が支配する・・・。


「小娘、お前、バカか?」

いつのまにか隣に座っていた絹糸がコソコソ声で沈黙を破った。


「いくらなんでもこの現状で、履歴書提出はなかろう?」

「だって、お父さんが『面接受けるなら履歴書持って行きなさい』って」


用紙くれたんだもんっ。

結構大変だったんだから。記入するの。

わざわざお父さんの知り合いの写真館で証明写真も撮影したし。

三千円もしたんだよっ。


この手間と金を全部ムダにするなんて、もったいないじゃん!