神様修行はじめます!

「骨が折れても後悔するなよぉ~!」

「小娘よ、お前こそ後悔せぬか?」

「なによ!?」

「今ならまだ引き返せるぞ?」

「はぁ!?」

「何も知らなかった生活へ、帰れる」


絹糸が前カゴからあたしを真剣な目で見上げていた。



「本当にこれでよいのか?」



確かに・・・。

確かに絹糸の言うとおりだ。

今ならまだ帰れる。

平凡で退屈で、平和で穏やかな生活に。


でも・・・



あたしはもう、知ってしまった。

あの世界を。

そして門川 永久の存在を。



知ってしまったら、もう引き返せない。

彼の存在を封じ込めるなんて不可能だ。

あたしの心はもう、前に進む事しかできないんだ。


門川君に向かって、真っ直ぐ進む事しかできないんだ。


望む事のために。

成す事のために。


自分自身を信じながら真っ直ぐに。