「とにかく出口まで急ぐぞっ」

「こりゃ、しま子! いい加減起きんか!」


絹糸がしま子の元へ駆け寄り叫んだ。

ぺしぺしと猫パンチもお見舞いする。

でも全然しま子は目を覚まさない。


「もう治療は済んだじゃろう!」

「しま子! お願い起きてっ!」


あたしの声に少しだけまぶたが反応したけど・・・。

ダメっ! やっぱり全然起きない!

しま子おぉ~っ、起きなさいっ!


「えぇいっ、寝汚い鬼じゃっ!」

「しま子っ!! こら起きろ!」

「・・・いっそ置いて行くかのぉ」

「それ、全然笑えないからやめて!」

「しま子」

門川君があたしと絹糸の後ろで冷静な声を出す。



「このままでは天内君が・・・死ぬぞ」



ガバアッッ!!!

と瞬発的にすごい勢いで、しま子が飛び起きた!

す、すご・・・強力バネ仕掛けみたい。


「君達、もう少し頭を使いたまえ」


・・・・・はい、めんぼくございません。