神様修行はじめます!

「命を喰らうのは、死を飲み込む事でもあるからのぉ」

「膨大な死を飲み込むたびに、彼の体はそれに侵されていったんだ」


死を飲み込むって、そんなの自殺行為じゃんっ。

なんでそんなバカな事したの!?


「狐面は、生まれた時から天涯孤独じゃった」



いつ生まれたのか。

誰から生まれたのか。

そもそも、人なのか異形なのか。


気付いた時には、他者の命を喰らって生き延びていた。


生きるために殺し、それを取り込む。

殺された者の怨嗟は次々と体内で膨れ上がる。


死と恨みと苦痛。

自分にはそれしか存在しなかった。

それ以外のものを知るすべも無かった。


「そんな頃に、華子と出会ったそうじゃ」

「母は、その能力に目をつけたらしい」