それはまるで・・・
スローモーションのようだった。
一瞬の出来事のはずなのに。
ゆっくりと確実に、あたしの目には見えた。
振り下ろされる狐面の手。
そして・・・・・
印を解かれる門川君の手。
彼の右手が・・・
目元に伸びてメガネをつかむ。
そのままスッと腰の辺りに手を引いた。
あれは何だろう?
白い光?
メガネをつかむ右手。
それに添えられる左手。
ううん、あれはメガネじゃなくて・・・
彼は滑らかな動作で
片ヒザ立ちになり・・・
下から思い切り両手を狐面に向かって突き上げた。
「・・・・・っ!!!」
硬直する狐面。
その背中から・・・
一本の美しい日本刀が、その姿をさらしていた。


