神様修行はじめます!

あたしの頬を涙がボロボロと零れ落ちた。

ノドから泣き声がもれる。



彼は・・・

彼は、悲しい人なんです。


父を殺され、母を殺され。

育ての親に、ひどい仕打ちを受けて。


周りの大人は誰ひとり助けてくれず

利用されるだけ利用され

それでも・・・


守るために必死で戦う。


氷の中の真心を、誰にも理解されないままに。



「ヒック・・・」

あたしは、泣いた。

しゃくり上げて泣いた。

ほとばしるほど涙があふれて

ほとばしるほど想いがあふれた。




「永久殿よ」

「・・・・・」

「もう、術を発動させる事も叶いますまい」

「ああ。もうそんな時間は無い」

「・・・長い争いでしたな」

「・・・・・あぁ」



どうか・・・

どうか、そんな彼を救ってください。


育ての親に殺されようとしている彼を。

これほどまでに悲しい魂を。


彼の命を。

彼の尊厳を。

彼の全てを。


救われるべきものを救ってください。