半人前かどうか試してもらおうじゃないの!

あたしは狐面に突進した。

もう異形のモノが出てくる様子はない。

絹糸が倒し尽くしたんだ!

ざまーみろっ!

あんたにだって、もう手駒はないんでしょ!


狐面はほとんど無抵抗だった。

あたしは難なく手を塊に伸ばす。


・・・・・捕った!!


狐面の体全体が瞬く間に紅蓮の炎に包まれた。

よしっ!!

勝ったあっ!!!



「・・・・・愚かな」

「・・・・・!?」



音をたてて燃え上がっていた炎。

その炎が、狐面の衣装の中にゴオッと瞬時に吸い込まれてしまった!


なに・・・っ!?

あ、あたしの炎が・・・!?


「私は『喰らうモノ』。こんな炎はただのエサだ」

「あ・・・あ・・・」

「ちょうど良かった。私も、もう力が尽きかけていたからな」