神様修行はじめます!

この感覚。この熱さ。

全身に、何かが高まっていく感覚が駆け巡る。

この感覚は・・・

喜び。


あるべきものが、あるべき姿になる喜び。

果てない荒野の中、進むべき道を見つけた歓喜だ。



背中越しに声が聞こえた。


「君は、この僕みずからが手ほどきをした能力者だ」


あたしは背中で彼の声を聞く。


「この程度の状況など、さっさと片をつけてもらうぞ」

「あんたは黙って治療しててよ」


あたしは自分の唇の両端が上がるのを感じる。


ひねくれモノだね。

『僕が修行をつけたんだ。だから何も心配いらない』

って本当は言いたいくせに。


大丈夫。心配してないよ。

あたしは天内 里緒。

滅火の一族、最後の末裔。


天内 直の孫娘だから。



異形のモノ達は、すぐそこまで迫っていた。