神様修行はじめます!

「聞くでない! 小娘!」

両手で抱えた頭をブンブン振っているあたしに絹糸が叫ぶ。

「心の弱さにつけ込まれる! 喰われてしまうぞ!」

「う・・・うぅ・・・」


頭・・・痛い。

心も体も、自分の物じゃない、みたい・・・。



― 永久殿 ふしだらな女から生まれた子よ お前は存在そのものが、罪悪だ ―



「永久、聞くな! 耳をふさげ!」

「くく・・・。どうふさぐ? 手の印を解けば治療中の鬼は死ぬぞ?」

「いつもながら弱みにつけ込むやつじゃ!」

「鬼の命を犠牲にして、我が身を守るか? 永久殿よ」



門川君は印を解かない。

そんな事ができる人じゃない。


彼は治療を続けたまま、目を閉じ呪いの言葉を聞き続けている。

その唇は色が変わるほどギュッと噛み締められている。