ゴクリとツバを飲み込む。

薄暗い空間。どこまで続いてる?

先には何があるんだろう。

分からない。怖い。すごく怖いっ。


でも・・・。


あたしの頭の中にイヤな光景が浮かぶ。

一ヶ月ぐらい後の、この場で干からびたあたしの体。

このままじゃそれが現実になる。

そんなの絶対、イヤだ!


入り口から出られないなら他の出口を探すしかない。


奥に進もう!


どこか出られる場所があるかもしれない。

それに賭けるしか、今はない!



両手で胸を押さえ、激しい動悸と不安をなだめる。

大丈夫、きっと大丈夫。

だってあたしには力があるっ。

天内の力があるんだから!

何か起こっても大丈夫!


そうだよ! 例えヘンな化け物が襲ってきたとしても・・・


・・・・・。


化け物、やっぱりいるのかなぁ・・・?



なんだか泣きたくなってきた。

限りなく情けない気分を、必死に自分で盛り立てる。


進もう、この先に。


あたしは、ゆっくりソロソロと、奥に向かって歩き始めた。