おばあ様や絹糸に怒られながら、じー様は笑ってる。

だから結局、なんとなく許されちゃって。

みんなは苦笑い。


でも、おばあ様も絹糸も、いつもじー様と一緒だった。


変形した隕石みたいなゴッツイおにぎりを食べたり。

小人達と一緒に床掃除をしたり。

おばあ様のお風呂を覗いて、ぶっ飛ばされたり。

縁側に座って夜の庭を眺めたり。



同じ時を過ごし

同じものを見て

同じ事をして


同じように笑顔だった。


そして・・・



傷だらけで血だらけのじー様が、ヨロヨロと歩いている。

両腕におばあ様を抱きかかえながら。


異形のモノと戦ったんだ。きっと。

そして大怪我を負ったんだ。


ただ楽しい時間を過ごしていたわけじゃない。

命懸けの戦いも、たくさん経験していたんだ。