「永久を救うためじゃ。わかったか」

「・・・・・」

「わかったなら我を下ろせ。さっきからお前がぶんぶん首を振るたびに、こっちまで揺れて目が回るわ」

「あ! ご、ごめっ・・・!」


あたしは急いで絹糸を地面に下ろした。

ふう、と息をつき、絹糸はトコトコと渡り廊下に向かって歩く。



「座るがよい。長い話しになる」

ひょいっと廊下に上がって、そう言った。

あたしは立ち尽くして絹糸を見つめる。



門川君の生い立ち。状況。

本当に聞いてもいいものなんだろうか?

そんな人様の事情に、入り込むような事していいの?

悩んじゃうよ。


でも・・・


絹糸の言葉がひっかかる。



『永久を救うため』


・・・・・。



「しま子、おいで。一緒に座ろう」


あたしはしま子と一緒に並んで、腰掛けた。