夢花火






「…よし、着いたぞ」


あっという間に、京都に着いた。


「ここが、京都か…」

そう呟きながら、新幹線を降りる。

「どこに行こうか。金閣寺にでも行くか?後は、清水寺とか」

お父さんがはそう提案したけど、私は首を降った。

「…こっち。ついて来て」

「千春…?」

お父さんとお母さんは、不思議そうな顔をして、私の後ろをついてくる。

私も、自分の行動に驚いていた。

道なんて、分かるはずがない。

でも…。


「ここだ」