「メェーンッ‼」 バシッと一本決める。 「勝者!松林!!」 …なんだろう。 何か私、強くなった? “始め”と言われた瞬間、試合が終わる。 私の相手をした人達は、そんなに汗をかいていない。 「松林さん、もともと強かったけど…。あそこまで強かったっけ?」 「だよね!私も思った~」 何でだろう。 家でやっていた練習時間も、練習の内容も変えていないはず…。 そして、妙に竹刀が軽く感じた。