── ──── 「千春さん…平助は…?」 沖田が、心配そうな顔で聞いてくる。 「……」 私は目を伏せて、黙ったまま首を振った。 「そっか…」 「ごめん、沖田…」 「いえ、大丈…」 言葉の途中で、沖田は顔をしかめる。 「…げほっ…こほっ…」 そして、咳を繰り返し始めた。 「大丈夫か?」 そう言いながら、 沖田の背中をさすろうとする。