「はぁ…はぁ…」 確か、油小路はこっち…。 少しずつ、カキン!カキン!と、刀のぶつかり合う音が聞こえてきた。 『平助!早く!』 『何をやってるんだ、早く行け‼』 これは、永倉と原田の声…? 声がする方に向かって、走った。 やがて、油小路にたどり着く。 しかし──。 私がついたと同時に、新撰組の隊士のうち一人が、後ろから藤堂を斬りつけた。