自分の部屋に向かって歩いていき、角を曲がると、ばったりと土方に出くわす。 「…土方」 「どうした」 何となく、伊東のさっきの言葉が頭から離れなかった。 「土方は、山南の事が嫌いなのか…?」 私がそう聞くと、土方は目をそらす。 「どうしてそんな事を聞く?」 「……」 黙り込んでしまうと、土方はゆっくり口を開いた。 「…別に、好きってわけじゃねえ」