この緊張感の走る雰囲気の中、私は何も言う事が出来なかった。



「しかし、それでは私達の評判が落ちるだけでは?」




山南が言っても、土方は眉間にしわを寄せたままだ。




「言っておくが、俺は、俺らの為なら周りにどう思われようが構わない」




そこに、ずっと黙っていた伊東が口を開く。




「私は、良いお考えだと思いますよ。土方さん、引越し先は、西本願寺にしましょう」




伊東の一言で、西本願寺の件はあっさりと決定した。