「西本願寺なら、今の人数でも余裕で入るし、これからも隊士を増やせるだろう」



その言葉に、そこにいたほとんどの人が頷く。




「…土方さん」



そこに、山南が口を開いた。



「何だ」


「西本願寺は、やめておいた方が良いかと思うのですが…」




山南の発言に、土方は眉間にしわを寄せる。




「まぁ、確かに…。あそこ寺だし?そこで俺らが刀とか振り回せば、迷惑なんじゃねえか?」




原田も、山南と同じ考えらしかった。


二人に反対されて、土方はがしがしと頭をかく。




「新撰組の為なら、俺は何だってするつもりでいる」