ーーーー ーーーーーー 「…コホッコホッ…」 池田屋事件が終わると、沖田は少し咳き込むようになった。 『結核』という病の名が、頭をよぎる。 結核は、この時代では『労咳』と呼ばれていた。 現代では治療法もあり、この病気で死ぬということはないはずだ。 しかし、この時代には治療法がなく、治る事は不可能だった。 沖田は、不治の病と言われる労咳におかされてしまった。