ちら、と先輩を見る。 ……モヤモヤする。 私は、大神先輩の方を見ないようにして、凛と西村くんと話し始めた。 ……気にしない、気にしない。 そう思ってても、やっぱり気になっちゃって。 凛達としている会話のないようなんて頭に入ってこない。 そんなとき。 「あ」 凛が小さく声を漏らしたと同時に、ぽんっと頭の上に誰かの手が乗った。 「ことりちゃん、借りてもいいかな?」