唐突な質問に静寂は顔をあげ、きょとんとした表情をする。 そんな静寂の表情の中紫音はさらに言い募る。 「だって、霧澤さんはとても人当たり良いし、頼れる友達とかいるんじゃないの?」 「えーと」 静寂は口元に手を当て、実に可愛らしい仕草をする。その様は同性である紫音でも可愛いと思える。 それは何かを誤魔化そうとしているようにも見える。しかしそんなことを紫音は気付いていない。 「えーとね。 何となく?」