「うん。分かった」 結斗君の腰に下げられた黒塗りの鞘。そこから薄紅華の葬を共に抜く。 役に立つ時が来たのだ。この時のために姉から教えてもらった、藤岡家の者のみが持つ浄化の力。それは大切な者を守る、大切な者のために必要としているときのみしか使ってはならぬらしい。今がその時である。 お互いの掌が重ね合わさった故に感じる彼の体温を感じつつ、力を発動した。