銀色の物体は、アパートに入るとテーブルの上に降りた。
「まゆゆゆとは?」
僕は、聞いた。
『嘘だよ~ん。』
まるで、酔っ払いのおっさんが若いホステスに言うように銀色の物体が、答えた。
「じゃ出て行ってくれよ。」
僕は、まゆゆゆと握手出来ないならこんな銀色の物体に関わりたくなかった。
『君!!アイドルなんてしばらくしたら忘れるよ。
また新しいアイドルが出たらそっちに行ってしまうだろう。
それに、君は、三十代だろう気持ち悪いよ。
しかし、貧相な食事だなぁ。』
テーブルの上に置いたままになっていた僕の茶碗と惣菜屋のバックを見たのか銀色の物体は、そう言った。