「あーっ!! 何言ってんだ俺は! 今のは忘れろ! 忘れるんだ音葉!!」 頭を抱えながら顔を見せずに私に叫ぶ南くんに、 私はですよね、と思いながら言葉を返す。 「そうですよね、やっぱり! 私が可愛いなんて嘘ですよね!! 忘れます!」 自分でそう言いながらブンブンと手を顔の前で振り、何故か落ち込む私。 本当は、…そんなこと、南くんに言われて、嬉しかったけど。 そんなこと、あるわけないし。