向かう先は、
私の幼なじみの家。

なにかとお世話になっている。






―…ピンポーン…
夜7時の住宅街に
小さなインターフォンが響いた。

すると、1分も経たないうちに返事が聞こえた。

《はい、佐川ですが》

《こんばんは、愛希です》

《あらっ、愛希ちゃん!!今開けるわねっ》

そう言って、快くドアを開けてくれた。


この人は、
私の幼なじみのお母さん。
呼び名は、ゆうくんママ。
ゆうくんというのは、
幼なじみの佐川 優希のニックネーム。







佐川家は、みんな温かくて居心地が良い。

だから、
ついつい甘えてしまう。