次の日 「亜美さんちょっといいですか?」 と、理沙さんに呼ばれた。 どうせ…敦のことだろう…。 「何よ」 「あたし 渡辺さんのこと諦めましたから」 思ってもない発言に、びっくりした。 「へぇ?」 「無理だということが解ったから」 「なんで?」 「亜美さんの誕生日の日 夕方教官に頭下げて『どうしても帰らないといけない用があるから次の日の予定時刻までには帰ってくるから』と、抜けさせてもらったんだよ」