神殿のある島から船に揺られること数時間、本当にすぐ近くに島が見えてきた。テラカイズ島だ。
港に船を停めると3人は紋章の聞き込みと食材の調達をかねて街を歩いた。
「――ああ、その紋章ならここらへん一帯の海を護ってくださっている女神様の紋章だよ。
広場に女神様の像があるから行ってみな。」
露店のおばちゃんにニーナが島で写した紋章の絵を見せると、おばちゃんは街の中心を指差して言った。
「ここらへんの海、って?」
「ああ、この島はね、ここから南に1日ぐらい行ったトイス王国の領地内なのさ。
お城の神殿にはそれは立派なご神像が奉られているそうだよ。」
「ご神像…その、女神様のですか?」
おばちゃんは店の客をこなしながらニーナの質問に答えてくれる。
「いんや、お城に奉られているのは海全体の王様のご神像で、この島にあるのはその王様の娘といわれている女神様なんだよ。」
「家族で海を護ってるってか…ははっ、そりゃすげーな!」
ニーナの隣でリュートがリンゴをかじりながら笑った。
「じゃ、その女神像を見に行ってみますか。」
おばちゃんに礼を言ってその場を去ろうとするニーナにおばちゃんは手を差し出す。
「?」
「リンゴ代。ちゃんと払っておくれよ。」
そう…それはリュートの食べていたリンゴの…
「…………」
港に船を停めると3人は紋章の聞き込みと食材の調達をかねて街を歩いた。
「――ああ、その紋章ならここらへん一帯の海を護ってくださっている女神様の紋章だよ。
広場に女神様の像があるから行ってみな。」
露店のおばちゃんにニーナが島で写した紋章の絵を見せると、おばちゃんは街の中心を指差して言った。
「ここらへんの海、って?」
「ああ、この島はね、ここから南に1日ぐらい行ったトイス王国の領地内なのさ。
お城の神殿にはそれは立派なご神像が奉られているそうだよ。」
「ご神像…その、女神様のですか?」
おばちゃんは店の客をこなしながらニーナの質問に答えてくれる。
「いんや、お城に奉られているのは海全体の王様のご神像で、この島にあるのはその王様の娘といわれている女神様なんだよ。」
「家族で海を護ってるってか…ははっ、そりゃすげーな!」
ニーナの隣でリュートがリンゴをかじりながら笑った。
「じゃ、その女神像を見に行ってみますか。」
おばちゃんに礼を言ってその場を去ろうとするニーナにおばちゃんは手を差し出す。
「?」
「リンゴ代。ちゃんと払っておくれよ。」
そう…それはリュートの食べていたリンゴの…
「…………」


